リネンについて

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ヨーロッパリネンをご存じですか?

リネンとは

リネンは、亜麻科の一年草、フラックスから取れる麻の一種です。
麻というと、その繊維はごわごわ・しゃりしゃりしたイメージをお持ちの方が多いのですが、麻には20以上の種類があります。日本で古くから親しまれてきたのは同じ麻でも、ヘンプ(大麻)やラミー、ジュートなどで、リネンとは別の植物です。繊維も質感も大きく異なります。

リネンの魅力

Photo:リンシード

リネンは麻の中では最もしなやかで柔らかく、心地よい肌触りです。使いはじめはパリッとしていますが、使い込むほどに柔らかくなり、しっとりと絹のような光沢すら出てきます。
耐久性にも優れ、コットンの約2倍もの強度があると言われています。長く使い続けられる素材ですから、ヨーロッパでは古くから娘の嫁入り道具のひとつとしてリネンを持たせたそうです。

リネンは、あらゆる繊維の中で最も熱伝導性がよく、体熱をすばやく外に逃がしてくれる繊維です。吸湿・放湿性や通気性にも優れ、汗をかいてもベタつかずサラッとしています。細菌・バクテリアの発生を抑える性質も持っているので、いつも清潔な環境を保ってくれます。

またその肌触りのよさから、リネンは肌に直接触れる下着に多用され、「ランジェリー」の語源ともなっています。

リネンの歴史

麻の歴史は非常に古く、1万年前にチグリス・ユーフラテス川やナイル河畔ですでに栽培されていました。人類最古の繊維と言われています。古代エジプトでは、リネンは "Woven Moonlight(月光で織られた生地)"と呼ばれ、広く神事にも使用されていました。

中世では医者が病人に回復を早めるため、ウールでなく麻の服を着るようにすすめたと言われています。

なぜヨーロッパリネン?

ヨーロッパのフランス北部、ベルギー、オランダは最高品質のリネンを産出することで知られています。この理由の一つは、良質な亜麻の生産に、涼しい気候と豊富な水が必要なことがあげられます。

また良質なリネン生地を製造するにはかなり高度な紡績技術と経験が求められます。
紡績においては微妙な温度、湿度の管理、また、さらしと染色における技術も極めて難しいと言われます。この点でも長い歴史と伝統に裏打ちされた技術が息づくヨーロッパが優れているのです。

リネン製品のできるまで

リネンの花

リネンの原料となるフラックスは、毎年同じ土地で連作すると収穫量が減り、品質も低下します。そのため7年ほどインターバルをおいて栽培します。6年の間には、じゃがいも、菜種、豆、ビートなどを植えて土地を休ませます。

4月頃に種子をまくと、6月初旬から先端に白または青(バイオレット)の可憐な花が咲き、やがてボール状の実をつけます。茎はマッチ棒位の太さで、1メートルほどの高さに育ちます。
種のさやが黄金色になる7~8月に、根から抜きとって収穫します。刈り取らず抜きとったまま地面に寝かせて乾かします。実からは、ペンキや印刷インクなどに使われる亜麻仁油(リンシードオイル)がとれます。

その後、乾燥した茎を水に漬け、微生物の働きによって繊維を分解します。そして取り出した繊維は糸として紡がれ、生地になるのです。

栽培には肥料をあまり必要とせず、また繊維の分解も自然の力を利用して行われるため、リネンはとても環境にやさしい=人間のからだにもやさしい素材といえるのです。